数学・数理科学イノベーション人材育成強化コース(通称:数学・数理科学コース)のコース科目は、以下に記載する中核科目・選択科目・実習科目の三つに分類されます。中核科目と選択科目は、大学院横断教育科目もしくは大学院共通科目としても開講されます。なお、実習科目は「数理人材強化プログラム(国際)」におけるコース科目です。

■中核科目

「数学・数理科学グローバル講義I,II,III,Ⅳ 」(理学研究科:半期集中、各1単位)

上記4科目は数学・数理科学イノベーション人材育成強化コースにおける中核科目です。2024年度はⅠ(前期)とⅡ(後期)を開講します。I~IVの各科目は、いわば集中講義の箱であり、各科目の中に複数の集中講義(数学・数理科学グローバル特別講義)が指定されています。科目の集中講義リストの中から少なくとも一つの集中講義を選んで履修することで、その科目に対する単位取得(1単位)となります。「数学・数理科学グローバル講義I,II,II,IV」において開講する各集中講義では,代数・幾何・解析・応用数学など数学・数理科学の諸分野において、第一人者の研究者にその背景から今後の展望にいたるまでを俯瞰的・入門的に解説していただきます。

【履修上の注意】
※理学研究科の大学院生は、理学研究科の科目としてKULASISから履修登録してください。
※理学研究科以外の大学院生は大学院横断教育科目としてKULASISから履修登録してください。
※1科目の集中講義リストから複数の集中講義を履修しても取得単位数は1科目1単位です。

【 2024年数学・数理科学グローバル講義Ⅰ(前期)の集中講義リスト 】 

数学・数理科学グローバル特別講義1
講師: Nigel Higson (Pennsylvania State University、微分幾何学分野)
講義日程:2024年 5月10、13、17、20、27日 15:00-17:00

数学・数理科学グローバル特別講義2
講師:Igor Klep (University of Ljubljana、作用素環論分野)
講義日程:2024年 5月20日 10:00-12:00
     2024年 5月21日~24日 15:00-17:00

数学・数理科学グローバル特別講義3
講師: Kai-Wen Lan(University of Minnesota、数論分野)
講義日程:2024年 6月24日~27日 13:15-16:30

数学・数理科学グローバル特別講義4
講師:Raphael Beuzart-Plessis (Aix-Marseille University、数論分野)
講義日程:2024年 7月2日、9日、16日 15:00-17:00
     2024年 7月4日、11日 9:30-11:30

数学・数理科学グローバル特別講義5
講師:Chun Liu (Illinois Institute of Technology、流体数学・PDE分野)
講義日程:2024年 7月10日、17日 13:15-15:15
     2024年 7月11日、12日、16日 15:00-17:00

数学・数理科学グローバル特別講義6
講師:Istvan Heckenberger (The Philipps University of Marburg、表現論分野)
講義日程:2024年 8月5日~9日 時間未定


* 各講義のタイトルとアブストラクトはこちら


【2024年数学・数理科学グローバル講義Ⅱ(後期)の集中講義リスト】 
講師:Fei Han(National University of Singapore、微分幾何分野)
講師:Nigel Higson(Pennsylvania State University、微分幾何分野)
講師:Lesley Ward(University of South Australia、応用数学・調和解析分野)
講師:赤木剛朗(東北大学、PDE分野)

■選択科目

数学・数理科学の最前線大学院講義I(理学研究科、前期、2単位)

数学・数理科学の最前線大学院講義II(理学研究科、後期、2単位)

年金制度設計論大学院講義(理学研究科、後期、2単位)

数学・数理科学キャリアパス(理学研究科、通年集中、1単位)

情報科学基礎論(情報学研究科、前期、2単位)

統計科学基礎論(情報学研究科、前期、2単位)

統計的システム論(情報学研究科、前期、2単位)

統計的信号処理論(情報学研究科、後期、2単位)

Statistical Learning Theory(情報学研究科、前期、2単位)

金融工学(情報学研究科、前期集中、1単位)

上記10科目は数学・数理科学イノベーション人材育成強化コースにおける選択科目(提供研究科、開講期、単位数)です。各自、コース修了に必要な科目を選択し、KULASISから履修登録して履修してください。
※自身の所属する研究科が提供研究科となっている科目は、所属研究科科目としてKULASISから履修登録してください。
※自身の所属する研究科以外の研究科が提供研究科となっている科目は、大学院横断教育科目(または、科目によっては大学院共通科目)としてKULASISから履修登録してください。
※2024年度以前に取得した選択科目の単位については、その単位取得年度に関係なく、本コースの修了要件単位に換算されます。

■実習科目

数学・数理科学におけるセミナー運営実習(理学研究科、通年集中、2単位)

数学・数理科学における国際ワークショップ(理学研究科、通年集中、2単位)

数学・数理科学における海外研修I(理学研究科、前期集中、2単位)

数学・数理科学における海外研修II(理学研究科、後期集中、2単位)

上記科目は数学・数理科学イノベーション人材育成強化コースの「数理人材強化プログラム(国際)」における実習科目です。上記科目の詳細は実習科目をクリック。

※実習科目はコースの登録者のみが履修できます。
※理学研究科の大学院生は、理学研究科の科目としてKULASISから履修登録してください。
※理学研究科以外の大学院生が履修する場合は、KULASISの「他学部聴講」にて履修登録してください。「他学部聴講」の履修登録期間は4月2日(火)~4月12日(金)であり、通常の履修登録期限より早く締め切られるのでご注意ください。
※実習科目によっては、履修人数制限や所定様式の提出が求められます。実習科目のリンク先および各科目のシラバスをよく確認してください。履修登録した全員が必ずしも履修できるとは限りませんのでご注意ください。(自身で履修取消の作業を行ってもらう場合があります)

■概要と取組

スーパーグローバルコース(数学分野)の概要と取組

■修了要件

京都大学のスーパーグローバル教育プログラムでは,スーパーグローバルコース(数学分野)を設置し,本プログラムは学位記に加えて,審査を経て「数学スーパーグローバル修了認定書」を交付します.

スーパーグローバルコース(数学分野)の修了要件は以下のとおりです:

  • (1) 外国の大学または研究機関において,原則として通算で3ヶ月以上の期間にわたって博士学位論文に係る研究を行ったこと(修士課程も含む)
  • (2) 外国の大学または研究機関の研究者を副指導教員とし,その副指導教員から博士学位論文に係る研究指導を受けたこと
  • (3) 博士学位論文審査において.副指導教員から査読を受けたこと
  • (4) 所定の講義について2単位以上(単位相当分を含む)を取得したこと

注意:

  • 修了要件(1)の海外渡航は、「数学・数理科学における海外研修Ⅰ,Ⅱ」※を履修する形で渡航すること
    ※「数学・数理科学における海外研修Ⅰ,Ⅱ」の詳細はこちら
  • 修了要件(2)の副指導教員を検討している学生は、指導教員と早めに相談の上、事務まで連絡すること
  • 修了要件(4)の「所定の講義」は2024年度から「数学・数理科学グローバル講義Ⅰ,Ⅱ,Ⅲ,Ⅳ」の集中講義である
  • 副指導教員はSGU(数学分野)の会議と理学研究科会議で承認されることが必要である

2021年度および2022年度博士後期課程入学者について

従来のスーパーグローバルコース修了要件は上記のとおりとなっていますが、コロナ禍においては、実施が困難であった要件もあることから、上記(1)と(4)の代替として下記の特別措置を講じます。

【特別措置】 レポート作成や講義録作成(1単位)、KTGUオンライン集中講義(1単位)、KTGU数学特別講義(1単位)、学部セミナーのチューター(1単位)これらを組合せて5単位相当以上を取得。

(1)の海外渡航については、要件に満たない日数であっても特別措置により考慮する場合があるので、ご相談ください。

■過去の実績

■ コースの理念と目的

数学はその普遍性によって、自然科学は勿論のこと、情報科学や社会科学など多くの分野に共通する理論的な基盤となっています。特に現代においては、数学は科学技術や社会的なインフラとしてその重要性がますます高まっており、数学に対する深い専門知とともに数学の多様性や活用について幅広い視野と教養を持ち、数学のもつ普遍性・論理的な厳密性・創造性に裏付けられた問題設定能力やグローバルなコミュニケーション能力を備えた人材が求められています。
こうした背景を踏まえ、本学のスーパーグローバル事業数学分野において実施してきた教育事業実績をもとに、数学の諸分野を活用して新たな価値を見出す能力やグローバルな視点を備え国際的に活躍できる能力の涵養を目的としたキャリア形成コースとして、数学・数理科学分野を専攻する本学の大学院生を対象とした大学院横断教育コース「数学・数理科学イノベーション人材育成強化コース(通称:数学・数理科学コース)」を設置します。本コースは、数学・数理科学分野における幅広い視野を備えた人材の育成と高度な技量を備えた国際人材の育成に重層的に寄与することを目的としています。本コースは、理学研究科数学・数理解析専攻、数理解析研究所、情報学研究科、データ科学イノベーション教育研究センター(CIREDS)、人間・環境学研究科が関連部局となり、部局横断的な協力体制のもとで実施されます。
数学・数理科学を基盤とする分野を専攻する大学院生の皆様におかれましては、ぜひ本コースを受講していただき、大学院後のキャリアに活かしてください。

■コース概要

本コースには、座学を中心とした「数理人材強化プログラム(展開)」と実習・研修を取り入れた「数理人材強化プログラム(国際)」という二つの独立したプログラムがあります。一定単位数以上のコース科目を履修する等、それぞれのプログラムで指定された修了要件を満たすことで該当のプログラムにおけるコース修了となります。両方のプログラムを修了することも可能です。コース科目には、中核科目・選択科目・実習科目があります。中核科目と選択科目は、大学院横断教育科目もしくは大学院共通科目としても開講されます。コースの参加方法、修了要件、コース科目の詳細については、下記を参照してください。

  • 対象学生
    数学・数理科学を基盤とする分野を専攻する本学の大学院生(修士課程・博士後期課程)

  • コース参加方法
    ①下記URLより全学生共通ポータルにログインのうえ、「アンケートシステム」にアクセスしコース申請登録期間内にコース申請登録を行う。
    ②履修したいコース科目について、KULASISから履修登録を行う※注1。
    ③コースオリエンテーションに参加するとともに、各自必要なコース科目を履修する。

  • コース申請登録期間
    2024年4月2日(火)~2024年4月18日(木)※注2

  • コースオリエンテーション(ハイブリット形式)
    日時:4月22日(月)15時~
    ・対面参加の場合:理学研究科3号館127室にお集まりください。
    ・Zoom参加の場合:コース登録者の皆様に開催前日までにZoom情報をお送りしますのでそちらからご参加ください。

【注意事項】
注1.コース科目を履修するためには、履修登録期限までにKULASISから履修登録が必要です。ただし、「数理人材強化プログラム(国際)」における実習科目(「数学・数理科学におけるセミナー運営実習」、「数学・数理科学における国際ワークショップ」、「数学・数理科学における海外実習I,II」)を理学研究科以外の大学院生が履修する場合は、KULASISの「他学部聴講」にて履修登録してください。「他学部聴講」の履修登録期間は4月2日(火)~4月12日(金)であり、通常の履修登録期限より早く締め切られるのでご注意ください。

注2.「アンケートシステム」上は4月24日(金)17時までコース申請登録が可能となっていますが、 4月22日(月)に実施するコースオリエンテーション(参加必須)やコース実習科目の実施の都合上、18日(木)までのコース申請登録にご協力をお願いします。
また、後期にもコース申請登録期間を設けますが、通年科目の「数学・数理科学におけるセミナー運営実習」、「数学・数理科学における国際ワークショップ」と前期科目の「数学・数理科学における海外研修I」については、上述の前期期間でのコース申請登録が必要です。

■修了要件

本コースには、「数理人材強化プログラム(展開)」と「数理人材強化プログラム(国際)」の二つの独立したプログラムがあります。下記に記載するプログラムの修了要件を満たすことで、該当するプログラムにおけるコース修了となります。

両プログラムの共通要件:

  • コースオリエンテーション※に参加すること。
    ※4月22日(月)に開催する、コース概要や履修モデルなどの説明会。

  • 自身が所属する研究科以外が開講するコース科目を少なくとも一つ履修すること 。

数理人材強化プログラム(展開):

  • 共通要件に加えて、以下の1を満たすこと。
  • 1.中核科目「数学・数理科学グローバル講義I,II,III,IV」から1単位以上取得し、かつ、選択科目との合計で7単位以上取得すること。

数理人材強化プログラム(国際):

  • 共通要件に加えて、以下のa とb の両方を満たすこと。
  • a. 中核科目「数学・数理科学グローバル講義I,II,III,IV」から1単位以上取得し、かつ、選択科目との合計で5単位以上取得すること。
  • b.本コースによる主催事業として実施する実習科目(※)である、「数学・数理科学におけるセミナー運営実習」、「数学・数理科学における国際ワークショップ」、「数学・数理科学における海外研修(IまたはII)」の三種類の科目のうち、二種類以上の科目の単位を取得すること。

※理学研究科から開講される科目ですが、理学研究科以外の大学院生も「他学部聴講」により履修できます。それぞれの内容や履修方法等の詳細は実習科目を参照してください。

■修了の認定について

  • 各プログラムに必要な修了要件を取得した者に、総長名のコース修了認定証が授与されます。

■コース科目

  • 本コースのコース科目は、中核科目・選択科目・実習科目の三つに分類されます。なお、実習科目は「数理人材強化プログラム(国際)」におけるコース科目です。各コース科目についての詳細はコース科目を参照してください。

■コースに関する問い合わせ先

  • コースに関するお問い合わせは、件名を「数学・数理科学コースの質問について」とし
    メールにて下記のアドレスまでお願いします

理学研究科数学事務室 050sgu(at)mail2.adm.kyoto-u.ac.jp

数学・数理科学イノベーション人材育成強化コースの「数理人材強化プログラム(国際)」には、コース科目として、「数学・数理科学におけるセミナー運営実習」、「数学・数理科学における国際ワークショップ」、「数学・数理科学における海外研修I,II」の三種類の実習科目があります。

修士課程の学生、博士後期課程の学生ともに、これらの実習科目を受講するためには以下の二つの登録が必要です。

①KULASISでの履修登録(通年科目および前期科目の履修登録期間は4月17日(水)・18日(木))※

②数学・数理科学イノベーション人材育成強化コースのコース申請登録(登録期間は4月2日(火)~4月18日(木)。登録方法は こちら

※理学研究科以外の大学院生はKULASISの「他学部聴講」にて履修登録してください。通年科目および前期科目の「他学部聴講」の履修登録期間は4月2日(火)~4月12日(金)です。

数学・数理科学におけるセミナー運営実習(理学研究科、通年集中、2単位)

本科目では、主に学部1,2回生等を対象とした数学の入門的な内容を扱う輪読セミナーを、本科目の受講生が実施します(輪読セミナーでの発表者は学部生、本科目の受講生はインストラクター役を務めます)。教育経験を積み、キャリアパスに活かすことを目的とした科目です。前期は主に学部生のセミナー参加者の募集も含めた準備期間です。実際の輪読セミナーは、9月から12月にかけて計6回程度(1回あたり2コマ程度のセミナー時間)実施します。下記のシラバスもご確認ください。

数学・数理科学における国際ワークショップ(理学研究科、通年集中、2単位)

本科目では、スーパーグローバル事業として実施してきたKTGU国際若手ワークショップの後継となる国際ワークショップの準備・運営を授業担当教員の指導の下で行い、また、国際ワークショップでの研究発表(ポスター発表を含む)も行います。国際ワークショップの運営経験を積み、キャリアパスに活かすことを目的とした科目です。

※本科目の履修には、KULASISでの履修登録のほか、指導教員の署名を含む履修申込書(所定様式)の提出も必要となります。履修申込書は4月18日(木)までにPandAコースサイトから提出してください。下記のシラバスもご確認ください。

2024年度の国際ワークショップは11月20日(水)・21日(木)に開催予定です。表現論・トポロジー・作用素環論・応用数学の4分野のパラレルセッションを設けるほか、ポスターセッションを数学・数理科学分野全般を対象に実施します。

数学・数理科学における海外研修I(理学研究科、前期集中、2単位)

数学・数理科学における海外研修Ⅱ(理学研究科、後期集中、2単位)

本科目は、数学・数理科学分野を専攻する大学院生の中長期(数週間以上)の海外渡航事業を科目として実施するものです。Iは前期(4月~9月)における海外渡航、IIは後期(10月~1月)における海外渡航に対応します。本科目を履修する形で中長期海外渡航を行う学生は、海外渡航予定時期から遅くとも2か月前に海外渡航計画書(所定様式)を授業担当教員とSGU事務に提出し、コース運営委員会の承認を受けてください。海外渡航計画書の提出自体は、履修登録の前でも後でも構いません。
  ※SGU事業の予算状況に依存しますが、本科目による海外渡航費用について部分的な補助を出せる場合がありますので、補助を希望する方は早めに授業担当教員もしくはSGU事務にお問い合わせください。