開講科目(シラバス)

開講科目(シラバス)

保険数学I

授業科目名
  • 保険数学I
[英訳]
  • Actuarial Mathematics I
担当者氏名
  • 理学研究科 客員教授  柳戸 裕二
    理学研究科 客員教授  浅野 淳
    理学研究科 客員教授  山内 宗幸
    理学研究科 客員教授  中村 吉男
    理学研究科 客員教授  辻 芳彦
配当学年
  • 4回生以上
単位数
開講期
  • 前期
曜時限
  • 木3
授業形態
  • 講義
科目番号
  • 4107
[授業の概要・目的]
  • 保険数学は,確率・統計の最有力な応用分野であり,実際に保険業務・年金業務をはじめ,近年では金融業務全般でも活用が進められている。
    保険数学講座は,その専門家(アクチュアリー)の職務知識を含め,幅広い分野で確率・統計を応用するための手法を研究するものである。
[到達目標]
  • 生命保険の数理計算の基本的な手法について理解する。その基礎となる生命保険価格の算定方法等について基礎的な確率論を踏まえた上で保険数学へ応用できるようにする。
[授業計画と内容]
  • 基礎的な確率論を踏まえて、保険数学への応用を講義する。
    以下のテーマに関して(項目に応じて1~3回)合計15回(フィードバックを含む)の授業を行う。

    1.生命保険の基礎知識[担当:柳戸]
    2.利息の計算[担当:柳戸]
    3.確率の基礎[担当:山内]
    4.余命の確率分布(余命確率変数の導入)[担当:山内]
    5.生命表[担当:山内]
    6.生命保険(保険金現価確率変数)[担当:辻]
    7.生命年金(年金現価確率変数)[担当:辻]
    8.平準払純保険料(保険者損失と収支相等の原則)[担当:辻]
    9.責任準備金(確率的保険者損失の期待値、分散)[担当:中村]
    10.営業保険料[担当:浅野]
    11.まとめ[担当:浅野]
    12.フィードバック

[履修要件]
  • 講義内容のより深い理解のために、保険数学演習Iも同時に履修することを勧奨する。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • 【評価方法】絶対評価(素点)
    「期末に記述式試験により評価する(別途、期中にレポートを課す場合は、全体の2割を超えない範囲で評価に反映する)」
[教科書]
  • 京都大学理学部アクチュアリーサイエンス部門編『アクチュアリーのための生命保険数学入門』(岩波書店)
    ISBN:ISBN978-4-00-006280-0 C3041
[参考書等]
  • 授業中に紹介する
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 特になし
[その他(オフィスアワー等)]
  • 講義での疑問点等があれば,木・金の3限・4限前後の時間に教員室まで。
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

保険数学演習I

授業科目名
  • 保険数学演習I
[英訳]
  • Exercise on Actuarial Mathematics I
担当者氏名
  • 理学研究科 客員教授  柳戸 裕二
    理学研究科 客員教授  浅野 淳
    理学研究科 客員教授  山内 宗幸
    理学研究科 客員教授  中村 吉男
    理学研究科 客員教授  辻 芳彦
配当学年
  • 4回生以上
単位数
開講期
  • 前期
曜時限
  • 木4
授業形態
  • 演習
科目番号
  • 4131
[授業の概要・目的]
  • 保険数学Ⅰの理解を深めることを目的とする。
    問題演習を行い,その考え方を口頭発表することで,基礎概念や計算方法等に習熟し応用力を養成する。
[到達目標]
  • 生命保険の数理計算の基本的な手法について理解する。
    保険数学の基礎概念や計算方法等に習熟し応用力を習得する。
[授業計画と内容]
  • 保険数学Iに対応した以下のテーマに関して(項目に応じて1~3回)合計15回(フィードバックを含む)の授業を行う。

    1.利息の計算[担当:柳戸]
    2.確率の基礎[担当:山内]
    3.余命の確率分布(余命確率変数の導入)[担当:山内]
    4.生命表[担当:山内]
    5.生命保険(保険金現価確率変数)[担当:辻]
    6.生命年金(年金現価確率変数)[担当:辻]
    7.平準払純保険料(保険者損失と収支相等の原則)[担当:辻]
    8.責任準備金(確率的保険者損失の期待値、分散)[担当:中村]
    9.営業保険料[担当:浅野]
    10.フィードバック

[履修要件]
  • 保険数学Iも同時に履修することを勧奨する。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • 【評価方法】絶対評価(素点)
    授業中の発表、レポート提出状況により評価
    到達目標の達成度(発表問題数、レポート提出問題数(正解数))に基づき評価する。

    ・毎週5~10問の出題。
    ・レポートは、全回提出を必須とはしないが、全体を通じて40%以上の正解で合格とする。
    ・発表の状況、有無を確認の上、単位認定を判断する。

[教科書]
  • 毎週問題を配布する。
[参考書等]
  • 京都大学理学部アクチュアリーサイエンス部門編『アクチュアリーのための生命保険数学入門』(岩波書店)
    ISBN:ISBN978-4-00-006280-0 C3041
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 特になし
[その他(オフィスアワー等)]
  • 演習での疑問点等があれば,木・金の3限・4限前後の時間に教員室まで。
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

保険数学II

授業科目名
  • 保険数学II
[英訳]
  • Actuarial Mathematics II
担当者氏名
  • 理学研究科 客員教授  柳戸 裕二
    理学研究科 客員教授  浅野 淳
    理学研究科 客員教授  山内 宗幸
    理学研究科 客員教授  中村 吉男
    理学研究科 客員教授  辻 芳彦
配当学年
  • 4回生以上
単位数
開講期
  • 後期
曜時限
  • 木3
授業形態
  • 講義
科目番号
  • 4108
[授業の概要・目的]
  • 保険数学Ⅰに引き続き保険数学の基本的な概念について学修したうえで、連合生命、多重脱退、多重状態等の生命保険への応用、アクチュアリー実務について学修する。
[到達目標]
  • 生命保険の数理計算の基本的な手法について理解する。その基礎となる生命保険価格の算定方法等について基礎的な確率論を踏まえた上で保険数学へ応用できるようになる。
[授業計画と内容]
  • 基本的な概念である前期の内容を踏まえ、連合生命、多重脱退、多重状態等の生命保険への応用についても学修する。
    以下のテーマに関して(項目に応じて1~3回)合計15回(フィードバックを含む)の授業を行う。

    1.前期(保険数学I)の復習[担当:柳戸]
    2.基数、アクチュアリー実務[担当:柳戸]
    3.連合生命[担当:山内]
    4.多重脱退[担当:辻]
    5.多重状態(就業不能モデル、重病保険)[担当:辻]
    6.実務上の取扱(実務上の責任準備金、解約返戻金、利源分析、計算基礎の変更)[担当:浅野]
    7.確率過程と実務[担当:中村]
    8.まとめ[担当:中村]
    9.フィードバック

[履修要件]
  • 講義内容のより深い理解のために,保険数学演習IIも同時に履修することを勧奨する。

    保険数学I、保険数学演習Iを履修済みであることが望ましい。

[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • 【評価方法】絶対評価(素点)
    「期末に記述式試験により評価する(別途、期中にレポートを課す場合は、全体の2割を超えない範囲で評価に反映する)」
[教科書]
  • 京都大学理学部アクチュアリーサイエンス部門編『アクチュアリーのための生命保険数学入門』(岩波書店)
    ISBN:ISBN978-4-00-006280-0 C3041
[参考書等]
  • 授業中に紹介する
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 特になし
[その他(オフィスアワー等)]
  • 講義での疑問点等があれば,木・金の3限・4限前後の時間に教員室まで。
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

保険数学演習II

授業科目名
  • 保険数学演習II
[英訳]
  • Exercise on Actuarial Mathematics II
担当者氏名
  • 理学研究科 客員教授  柳戸 裕二
    理学研究科 客員教授  浅野 淳
    理学研究科 客員教授  山内 宗幸
    理学研究科 客員教授  中村 吉男
    理学研究科 客員教授  辻 芳彦
配当学年
  • 4回生以上
単位数
開講期
  • 後期
曜時限
  • 木4
授業形態
  • 演習
科目番号
  • 4132
[授業の概要・目的]
  • 保険数学IIの理解を深めることを目的とする。
    問題演習を行い,その考え方を口頭発表することで,基礎概念や計算方法等に習熟し応用力を養成する。
[到達目標]
  • 生命保険の数理計算の基本的な手法について理解する。
    保険数学の基礎概念や計算方法等に習熟し応用力を習得する。
[授業計画と内容]
  • 保険数学IIに対応した以下のテーマに関して(項目に応じて1~3回)合計15回(フィードバックを含む)の授業を行う。

    1.前期(保険数学I)の復習[担当:柳戸]
    2.基数、アクチュアリー実務[担当:柳戸]
    3.連合生命[担当:山内]
    4.多重脱退[担当:辻]
    5.多重状態(就業不能モデル、重病保険)[担当:辻]
    6.実務上の取扱(実務上の責任準備金、解約返戻金、利源分析、計算基礎の変更)[担当:浅野]
    7.まとめ(総合問題)[担当:中村]
    8.フィードバック

[履修要件]
  • 保険数学IIも同時に履修することを勧奨する。

    保険数学I、保険数学演習Iを履修済みであることが望ましい。

[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • 【評価方法】絶対評価(素点)
    授業中の発表、レポート提出状況により評価
    到達目標の達成度(発表問題数、レポート提出問題数(正解数))に基づき評価する。

    ・毎週5~10問の出題。
    ・レポートは、全回提出を必須とはしないが、全体を通じて40%以上の正解で合格とする。
    ・発表の状況、有無を確認の上、単位認定を判断する。

[教科書]
  • 毎週問題を配布する。
[参考書等]
  • 京都大学理学部アクチュアリーサイエンス部門編『アクチュアリーのための生命保険数学入門』(岩波書店)
    ISBN:ISBN978-4-00-006280-0 C3041
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 特になし
[その他(オフィスアワー等)]
  • 演習での疑問点等があれば,木・金の3限・4限前後の時間に教員室まで。
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

年金制度設計論

授業科目名
  • 年金制度設計論
[英訳]
  • Pension Plan Design
担当者氏名
  • 非常勤講師  喜多 俊也
    非常勤講師  豊留 健
    非常勤講師  齊藤 弘行
配当学年
  • 4回生以上
単位数
開講期
  • 後期
曜時限
  • 水3
授業形態
  • 講義
科目番号
  • 4134
[授業の概要・目的]
  • 高齢化社会を迎え、社会の大きな柱である年金制度は日本のみならず世界各国でも課題を抱えている。しかし、その課題は、世間一般の認識とは必ずしも一致していない。

    確かに、公的年金分野においては、少子高齢化の進行、経済成長の鈍化などを背景に、年金給付水準の確保と年金財政の持続可能性の保持を目指した年金制度の再構築が常に進行中である。
    また、公的年金を補完する企業年金分野においては、従業員雇用形態の多様化、資産運用環境の変化、年金受給者の増加、更には国際会計基準の導入などを背景に、企業年金を採用する企業が減少しており、こちらも再構築中である。

    本講義では、こうした年金制度の現状についての理解を深めた上で、年金制度設計の根幹となる『年金数理』についての基本的な考え方を学ぶと共に、それに関連する会計制度や資産運用などについても言及し、受講者に正しく課題を認識するための視点を与えることを目的とする。

[到達目標]
  • ・年金制度設計の理念を理解する。
    ・年金制度設計の基本となる「年金数理」の基礎的な概念を理解する。
    ・年金制度を取り巻く会計制度等の概念を理解する。
[授業計画と内容]
  • この講義はリレー講義です。企業で活躍している3人の実務家が下記テーマをもとに講義します。第1章を4週、第2章以降は各章ごとに1~2週講義の予定です。合計15回の授業(フィードバックも含む)を行います。
    第1章  年金の仕組み :本当は何が問題なのか! (喜多)
    第2章  年金数理の基礎:年金数理のイメージをつかむ (齊藤)
    第3章  計算基礎率の算定:計算の前提の算定方法を知る (齊藤)
    第4章  年金現価:年金現価を知る (齊藤)
    第5章  財政計画と財政方式:計画的な積立方法を知る (齊藤)
    第6章  各種財政方式の構造:積立方法を分解する (齊藤)
    第7章  財政運営:掛金を決定し、計画通りか検証する (齊藤)
    第8章  退職給付会計:会計の概念を理解する (豊留)
    第9章  年金資産運用と年金数理:その他関連する事柄を知る (豊留)
[履修要件]
  • 特になし
[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • 1回のレポートで評価する
[教科書]
  • 授業中に指示する
[参考書等]
  • 授業中に紹介する
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 特になし
[その他(オフィスアワー等)]
  • ・理系はもちろん文系にもためになる講義です。
    ・オフィスアワーも設定予定です。
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

数理ファイナンス

授業科目名
  • 数理ファイナンス
[英訳]
  • Mathematical Finance
担当者氏名
  • 慶應義塾大学経済学部 教授  新井 拓児
    理学研究科 教授  日野 正訓
配当学年
  • 修士
単位数
開講期
  • 月3
曜時限
  • 集中講義
授業形態
  • 講義
科目番号
  • 4133
[授業の概要・目的]
  • 数理ファイナンスの標準モデルを紹介し、その基本概念について解説する。まず、ファイナンスという分野を概観し、モデルの構成方法や実務と理論の違いについて述べる。次に、数理ファイナンスの主要トピックであるオプション価格付け理論について、離散時間型モデルの紹介から始め、基本的な用語の解説を行う。さらに、離散時間型モデルの極限として、代表的な連続時間型モデルであるBlack-Scholesモデルを導出し、そのオプション価格公式を示す。また、Black-Scholesモデルのやや発展的な内容を紹介し、数理ファイナンスの役割について議論したい。最後に、ファイナンスにおけるもう一つの主要トピックであるリスク測度について紹介する。
[到達目標]
  • 本講義の到達目標は以下の3点である。まず、数理ファイナンスがどのような学問分野であり、どのような数学がどのように用いられているのかについて理解することである。2つ目は、ファイナンスの基本概念の修得である。オプション価格付け理論に登場する裁定機会、市場の完備性、複製戦略などの基本概念について学び、これらの数学的表現について理解することである。最後は、ファイナンスの実務と理論の違いを踏まえ、数理ファイナンスと実務との結びつきについて理解することである。
[授業計画と内容]
  • 以下の内容について全8回(フィードバックを含む)講述する.

    第1回  序論: ファイナンスとは何か、ファイナンスの基礎知識、理論と実務の違い
    第2回  1期間2項モデルにおけるオプション価格付け理論
    第3回  多期間2項モデルにおけるオプション価格付け理論
    第4回  Black-Scholesモデル 1 (モデルの導出)
    第5回  Black-Scholesモデル 2 (オプション価格公式)
    第6回  Black-Scholesモデルの発展 1 (微分方程式とデルタヘッジ)
    第7回  Black-Scholesモデルの発展 2 (ボラティリティ)
    第8回 リスク測度

[履修要件]
  • 正規分布の基本性質や中心極限定理など、確率論の基礎知識を有していること。
[成績評価の方法・観点及び達成度]
  • レポートによる
[教科書]
[参考書等]
  • 授業中に紹介する
[授業外学修(予習・復習)等]
  • 事前に講義ノートに目を通しておくこと。また、復習として、講義ノートに掲載されている問や演習を解くこと。
[その他(オフィスアワー等)]
  • 授業後に質問を受け付ける
    ※オフィスアワーの詳細については、KULASISで確認してください。

※「年金制度設計論」は京都大学大学院横断教育科目(自然科学系)の科目となっています。