制限3体問題とHill問題の軌道の変分解析および惑星探査機と人工衛星の軌道設計への応用

開催日時
2022/01/18 火 16:45 - 18:15
講演者
柴山 允瑠
講演者所属
京都大学大学院情報学研究科
概要

はやぶさ・はやぶさ2による小惑星のサンプルリターンは成功をおさめ.民間企業の宇宙開発への参入や宇宙旅行も始まりつつあるなど,近年,宇宙開発は脚光を浴びている.
今後さらなる宇宙探査による科学の解明や人工衛星の実社会への貢献のためには,位置精度の向上やコスト削減,目的地へ達するまでの時間短縮はますます求められている.
本講演では,まず変分法や孤立不変集合を用いた軌道設計に関する先行研究を紹介する.
その後,変分法を用いた低エネルギー軌道の設計の試み(黒川大雅氏との共同研究)や地球周辺の人工衛星や小惑星周辺の惑星探査機の精密な運動方程式である
Hill問題やそのホロノーム拘束系における周期軌道の存在証明(梶原唯加氏,井口翔太氏との共同研究)を紹介し,
惑星による小惑星の捕獲軌道の研究(Vadim Kaloshin氏との共同研究)の応用について述べる.

備考:本セミナーは京都大学応用数学セミナーとの合同セミナーです.