開催日時
2026/06/17 水 16:45 - 17:45
場所
RIMS110号室
講演者
福本善洋
講演者所属
立命館大学理工学部数理科学科
概要
ゲージ理論における4次元軌道体による同境の応用は,Donaldson理論においてはFintushel-Sternによるホモロジー3球面のR不変量の導入によるホモロジー同境群における無限位数の元の検出に始まり,古田,Fintushel-Sternによる一次独立な無限系列の発見へと繋がった.R不変量のSeiberg-Witten理論における対応物に関する古田幹雄氏との共同研究において導入したw不変量は,R不変量の助変数であるインスタントン数としてスピンc構造が対応し,とくにスピン構造に対しては,10/8不等式の軌道体版を用いることでSeifertホモロジー3球面に対してホモロジー同境不変性をもち,Neumann-Siebenmann不変量と一致することが福本-古田-上の部分的結果を経てSaveliev,上によって示された.さらにFloer理論の発展により,Manolescuのκ不変量やHeegaard-Floer理論のd不変量などとの関係が明らかになってきている.近年,スピン4次元多様体がある種の対合を許容するときには今野-宮澤-谷口によりSeiberg-Witten方程式に入る実構造を用いて10/8不等式が精密化され,例えば結び目の二重分岐被覆に適用することにより,既存の不変量では検出が困難な精度のスライス性の障害が得られている.本講演では,有理ホモロジー3球面の4次元軌道体による同境に関するw不変量の振る舞いに焦点を当てて最近の進展について述べたい.本講演の内容は谷口正樹氏との共同研究を含む.
TBA, 大談話会