非線形振動子の位相振幅縮約に対するKoopman作用素論的アプローチ

開催日時
2026/01/21 水 16:45 - 17:45
場所
RIMS110号室
講演者
中尾裕也
講演者所属
東京科学大学
概要

自律的なリズムの同期現象は、様々な実システムで重要な機能的役割を持つ。その種のリズム現象は
漸近安定なリミットサイクル軌道を持つ非線形力学系として数理モデル化されることが多い。リミット
サイクル振動子系のダイナミクスを解析する上で、リミットサイクルに沿って定義される漸近位相を
用いて系を近似的に記述する位相縮約法が大きな役割を果たしてきたが、近年、Koopman作用素論の
観点から、従来は幾何学的に定義されていた振動子の漸近位相が系のKoopman固有関数に対応し、また
振動子の振幅も自然な形で導入できることが示された。これにより、従来の位相縮約法がKoopman固有
関数に基づく大域線形化と次元縮約の典型であることが明らかとなり、位相振幅縮約法に一般化された。
本講演では、応用的な観点からKoopman作用素と位相・振幅縮約法の関係を簡単に説明し、振動子ネット
ワークや反応拡散系、流体系の振動現象への適用例、データ駆動的なアプローチ等について紹介したい。

16:15 - Tea