セル・オートマトンの軌道の一変数関数による分類について

開催日時
2025/12/03 水 16:45 - 17:45
場所
3号館110講演室
講演者
川原田茜
講演者所属
防衛大学校
概要

セル・オートマトンは、時間・空間・状態の全ての変数が離散値をとる力学系である。NeumannとUlamが自己複製機械としてセル・オートマトンを発明したのをきっかけとして、人工生命分野における数理モデルとして研究されてきた他、自然科学や社会科学の多岐に渡る分野で数理モデルとして活躍している。また、1969年にHedlundによりセル・オートマトンが記号力学系として捉えることができることが発表されて以降、離散力学系として研究され、Equicontinuity classや位相的エントロピーなどによる複雑さの分類が進められてきた。
本講演ではセル・オートマトンの概観について話した後、講演者が現在取り組んでいる、セル・オートマトンの軌道の分類について紹介する。既存の軌道の特徴付け方としては、Lyapunov指数やフラクタル次元による方法が知られているが、これらのスカラーによる特徴付けでは軌道の詳細情報を拾いきれない場合が多い。そこで軌道を一変数関数によって表す方法を提案し、実際に得られた関数について説明していく予定である。

16:15 - Tea