Manin’s conjecture over function fields via homological sieve

開催日時
2025/11/12 水 16:45 - 17:45
場所
RIMS110号室
講演者
谷本祥
講演者所属
名古屋大学
概要

Manin予想とは1980年代後半にYuri Manin氏とその共同研究者たちによって提唱されたFano多様体と呼ばれるクラスの多様体上の有理点の数え上げ関数の漸近公式を予想するものである。40年以上活発に研究されており、数論幾何学、アラケロフ幾何学、解析数論、保型形式論、エルゴード理論、双有理幾何学などが関わり、様々な分野の研究者が研究してきた数学の中では比較的学際的な分野である。有限体に一変数を加えた体などを大域関数体と呼び、Manin予想はこのような大域関数体上でも考えることができる。この予想がFano多様体上の曲線のモジュライ空間上のF_q-点の数え上げの問題と言い換えることができ、BatyrevそしてEllenberg—Venkateshはこの数え上げをモジュライ空間のホモロジカル安定性を用いて研究することを提唱した。この講演では我々が提唱している包含排除原理を抽象化したホモロジカル篩法を駆使した4次del Pezzo曲面に対するManin予想の証明を紹介する。この研究はDas—Lehmann—Tostesonとの共同研究であり、一部Sawin—Shustermanの助けも得ている。

16:15 - tea