開催日時
2025/10/22 水 16:45 - 17:45
場所
3号館110講演室
講演者
浅野知紘
講演者所属
京都大学
概要
滑らかな多様体の余接束はハミルトン力学系の相空間として古くから研究されてきた。今日のシンプレクティック幾何学においても余接束は基本的かつ重要な対象である。一方、柏原-Schapiraによる超局所層理論は多様体上の層を余接束における局所的な情報によってより精密に研究することを可能にした。そして、ここ十数年間、超局所層理論の(余接束に限らない)シンプレクティック幾何への多くの応用がもたらされている。
本講演では、シンプレクティック多様体の定義から始めて、余接束のシンプレクティック幾何や接触幾何の研究に超局所層理論が有用であることを紹介したい。主に、力学系における周期解の存在や部分集合の分離不可能性といった問題を扱うつもりである。
また時間が許せば、正方形杭問題 (square peg problem) の進展を含む講演者の最近の共同研究の成果についても簡単に報告したい。
16:15 - Tea