開催日時
2024/06/14 金 15:00 - 17:00
場所
3号館108号室
講演者
伊縫 寛治
講演者所属
同志社大学
概要
カントール集合や, シェルピンスキーガスケットなどといった, (有限個の)縮小写像による反復関数系から構成される極限集合(自己相似集合やフラクタルと呼ばれる)は,1980年代から現在まで盛んに研究されている対象であるが, それだけでなく, 反復関数系を一般化して考えることで得られる(より一般的な)極限集合も, しばしば研究されている対象である.
しかし, それらの研究のほどんどは, 極限集合のもつ性質に注目されるために, 極限集合の構成法そのものには注目されていないことが多い.
そこで, 本講演では非自励系反復関数系(やその一般化)による極限集合の, いくつかの構成法に注目し, それらの構成法よりも一般化な設定を考えた.
そして, ``自然な"条件の下では, その一般的な設定から極限集合の存在と(ある意味での)一意性が得られることを紹介する.
また, もし時間に余裕があれば, 得られた極限集合に関する基本的な性質についても紹介する.