滑らかでないスキーム間の射があったとき，どの程度滑らかでないかを定量的に表現するのが分岐理論における一般的な目標である．分岐は様々な数学の文脈で現れる．特に（可積分）線形微分方程式論，特に D 加群の理論，においては特性サイクルと呼ばれるものによって制御されており，極めてきれいに記述されている．
さて，数論幾何学では l 進層に対しても同じようなサイクルが定義されるべきだと Deligne などにより認識されたが，構成は簡単ではなかった．近年 Beilinson と斎藤毅氏により特性サイクルが遂に構成された．この授業では l 進層の特性サイクルの構成とその基本的な性質に関して講義したい．

※この講義は,高度に専門的な予備知識を仮定せず,代数・幾何・解析などの分野にかかわらず広く修士課程の大学院生や学部生に開かれた講義として用意されたものですので積極的に受講してください.

要申込： 10 月 25 日（水）締切厳守！
受講希望者は、Google フォームにて申し込みを行ってください。
聴講のみの希望者も申し込みが必要です。