自己駆動体運動に対する反応拡散系モデルについて

開催日時
2022/11/08 火 17:15 - 18:45
場所
6号館809号室
講演者
長山雅晴
講演者所属
北海道大学電子科学研究所
概要

この研究では,自己駆動体運動を表現する反応拡散系モデルを提案する.この数理モデルは液滴運動のように変形を伴う運動を表現すると樟脳運動のように円形を維持したままの運動を表現することが可能となった.我々はこの反応拡散系モデルに対して特異極限を取ることによって自由境界モデルを導出した.この自由境界問題は,界面エネルギー,表面張力エネルギー等を考慮したL2エネルギー勾配流モデルと一致することがわかった.我々が提案した反応拡散系モデルが形式的に自己駆動体を表現した数理モデルではなく,物理的背景を持った数理モデルの近似モデルになっていることを示している.