因子に沿って錐的特異点をもつ定スカラー曲率 Kaehler 計量 についての最近の進展

開催日時
2022/10/26 水 16:45 - 17:45
場所
3号館110講演室
講演者
橋本 義規 (Yoshinori Hashimoto)
講演者所属
大阪公立大学
概要

与えられた滑らかな射影代数多様体にスカラー曲率が一定のKaehler計量が存在するか,という問題は,代数幾何学的な安定性との観点から近年盛んに研究されている.定スカラー曲率Kaehler計量は一般には存在しないが,マイルドな特異点を許容すれば存在するケースも多い.許容する特異点として,因子に沿った錐的特異点を考えるとき,Kaehler-Einstein計量の場合は幾つかのブレイクスルーも含めて多くの結果が知られているが,一般の定スカラー曲率Kaehler計量に関してはまだ未解決の問題も多い.本講演では,この分野のバックグラウンドを簡単に紹介した後に,因子に沿って錐的特異点をもつ定スカラー曲率Kaehler計量の存在から自然な代数幾何学的安定性が従うこと,また因子の次数を十分大きくすれば,錐的特異点をもつ定スカラー曲率Kaehler計量は必ず存在する,という結果を紹介する.この研究は青井顕宏氏とKai Zheng氏との共同研究に基づく.
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【参加方法】
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