量子グラフ入門

開催日時
2021/11/04 木 13:30 - 16:00
講演者
松田隼一朗
講演者所属
京都大学
概要

量子グラフの概念は2010年代初頭に量子情報理論に触発されて導入され、量子情報理論、作用素環論、量子群論などとの関わりの中で近年発展してきた。Musto, Reutter, Verdon (2018)は行列の成分ごとの積(可換環C^n上の作用素のSchur積)をstring diagramを用いて定式化し、それを非可換環に適用した。即ち、古典グラフの隣接行列がSchur積について冪等であるから、Schur積について冪等な非可換環上の作用素として量子グラフの隣接行列を導入したのである。今回の談話会では彼らのアプローチから始め、いくつかの同値な定義や関連する結果を紹介する。私の最近の研究として、量子グラフの基本的な具体例やスペクトルを用いた正則量子グラフへのアプローチについても紹介したい。
===========================================
学生談話会では終了時刻は定めておりません.上記の時刻はサイトの仕様上の都合で仮に設定しているだけで,実際の終了時刻を予告するものでも報告するものでもありません.
学生談話会の趣旨や参加方法についてはこちらをご参照下さい.