HOMFLYホモロジーの端部について

開催日時
2021/07/06 火 15:00 - 16:30
講演者
中兼啓太
講演者所属
東京工業大学理学院
概要

KhovanovとRozanskyは、三次元球面内の結び目の不変量であるHOMFLY多項式を圏化し、HOMFLYホモロジーを定義した。HOMFLY多項式に関してはスケイン関係式をもとにして、組合せ論や接触幾何との関連が盛んに研究されている。ここで、「それらの議論をHOMFLYホモロジーに持ち上げられるか」という自然な問いが生じる。
本講演ではHOMFLYホモロジーの理論的背景と、上記の問いにおける困難について概観したのち、HOMFLY多項式の「端部」について知られる幾つかの性質が、HOMFLYホモロジーではどう現れているか紹介する。
本講演の内容は、Eugene Gorsky氏、Matthew Hogancamp氏、Anton Mellit氏との共同研究を一部に含む。