Theta graph and diffeomorphisms of some 4-manifolds

開催日時
2021/06/01 火 15:00 - 16:30
講演者
渡邉忠之
講演者所属
京都大学
概要

「4次元球面内に自明に埋め込まれた(n-1)次元球面のsmooth spanning
n-disk(の相対アイソトピー類) は一意的か? 」 という問題がある (4次元 light
bulb問題)。David
Gabaiは、この問題のn=2の場合を肯定的に解決した。さらに、Ryan
BudneyとGabaiは最近、embedding
calculusを応用し、n=3の場合を否定的に解決した。本講演では、Thetaグラフに沿った手術によって、Budney-Gabai
(2019)
の反例とは独立な反例を与える。この手術は、3次元多様体に対するGoussarov-Habiro理論(クラスパー理論)の高次元における類似として得られるものである。Thetaグラフが反例を与えること(非自明性)の証明には、Christine
Lescopの"equivariant triple intersection"の4次元における類似 (=
Kontsevich特性類のねじれ係数バージョン)
を用いる。クラスパー変形によって、Budney-Gabai (2019)
の反例をグラフクラスパーの一次結合として記述することができる。