$\mathcal{M}_n$は連結である

開催日時
2020/11/06 金 14:00 - 16:00
講演者
中島 由人
講演者所属
京都大学
概要

2以上の自然数nに対して定義されるフラクタルn角形は, 単位円盤の点でパラメトライズされる, 平面上のあるn個の縮小的な「線形」写像からなる反復関数系の極限集合であり, 著しい性質として回転対称性を有する. 自然数nを固定したときにフラクタルn角形が連結になるパラメータ集合$\mathcal{M}_n$についてこれまで様々な研究が行われてきた. 特に$\mathcal{M}_2$は連結であることがBouschにより知られている.
本講演では, Bouschの方法を拡張して, ある条件をみたす複素平面内のコンパクト集合の元を係数にもつ冪級数の族の零根たちの単位円盤上の集合が連結になることを示し, その応用例として,
全てのnで$\mathcal{M}_n$は連結であることを示す.

なお, 本講演で報告するこれらの結果の詳細についてはarXiv:2008.12915を参照されたい.

注:本セミナーはZoomを用いてオンラインで開催します.参加希望者は世話人の稲生啓行までご連絡ください.