Stationary solutions of the 2D Navier-Stokes equations in toroidal Besov spaces

開催日時
2020/06/19 金 15:30 - 16:30
講演者
鶴見 裕之
講演者所属
早稲田大学
概要

本講演では 2 次元定常 Navier-Stokes 方程式の,トーラス上で定義された Besov 空間(以下トーラス Besov 空間と呼ぶ)における解の一意存在性および外力に対する連続依存性について論じる. 2 次元外部領域においては Finn-Smith (1967),Amick (1991),Galdi-Sohr (1995),また 2 次元全空間においては軸対称な外力に関して Yamazaki (2016) などにより,本方程式の解の一意存在性や正則性が深く研究されてきた. しかし 2 次元全空間上で外力の構造を制限しない場合での,解の一意存在性を与える一般的な外力の属する空間は講演者が知る限り未だに見出されていない. そこで全空間における問題への第一歩として,本講演では 2 次元トーラス上で本方程式を考察する. 具体的には斉次なトーラス Besov 空間を Schmeisser-Triebel (1987) に基づいて定義し,本方程式の解,およびその一意存在性を保証する外力の属する空間をそれぞれ尺度不変なトーラス Besov 空間の部分空間として与える. 一方で極端に位相が弱いトーラス Besov 空間においては外力に対する解の連続依存性が破たんする(方程式が非適切となる)ことを,Bejenaru-Tao (2006) および Bourgain-Pavlović (2008) らによる手法を用いて証明する.

備考: 本セミナーはZoomオンラインセミナーとして開催します.