Morava $K$理論の安定余作用素について

開催日時
2020/02/17 月 16:30 - 18:00
場所
6号館809号室
講演者
井上雅照
講演者所属
岡山理科大
概要

mod $p$ ($p=2$または奇素数) 双対Steenrod代数 $H_*H$ のHopf代数構造はMilnorによりえられた。これは Steenrod代数 $H^*H$ の双対を計算することでなされた。

講演者は以前に $p=2$ のとき、加法形式群の自己同型群を表現するHopf 代数 $A$ から $H_*H $ への写像を自然に構成して、Hopf 代数同型になることを示した。これは、簡単にわかる$A$ の構造から$H_*H$ の構造を決定したことになる。

$p$が奇素数の場合では $H_*H$ は外積代数の部分が出てくるので、通常の加法形式群ではなく加法形式群を拡張する(または2次加法形式群を使う)ことで、$H_*H $ 全体のHopf代数構造を上と同様に決定できた。

Morava K 理論の安定余作用素 $K(n)_*(K(n))$ の Hopf 代数構造も柳田, Würgler らによりすでに知られていて、外積代数の部分がある。今回は外積を含めた部分で、上と同様の事を考えてみたことを話す予定である。