有界次数複体と超グラフの独立複体について

開催日時
2020/01/06 月 16:30 - 18:00
場所
6号館609号室
講演者
松下尚弘
講演者所属
琉球大学
概要

グラフのマッチング全体は単体複体をなし、マッチング複体と呼ばれる。有界次数複体はマッチング複体を一般化したものであり、ReinerとRobertsにより導入された。

単純グラフ$G$のマッチング複体は、$G$の線グラフの独立複体であることが知られている。この見方を自然に一般化することで、$G$の有界次数複体がある超グラフの独立複体とみなされることがわかる。本講演では単純グラフの独立複体を分析する手法を超グラフの独立複体の場合に一般化することで、グラフ$G$が葉を持っているときに、$G$の有界次数複体がウェッジに分解されることを示す。この結果はSinghにより最近示された「林の有界次数複体は空か球面のウェッジにホモトピー同値である」という結果を系として含んでいる。