数理ファイナンスの諸課題について

開催日時
2019/10/02 水 16:30 - 17:30
場所
3号館110講演室
講演者
高岡浩一郎
講演者所属
中央大学
概要

数理ファイナンスの分野,特に(1)数理ファイナンスの基本定理とモデル誤差(モデルリスク)の関係および(2)確率積分の定義の2つの話題を中心に概説し,今後の展望を述べる.
 特に2番目の話題については,投資の累計損益を確率積分(伊藤積分)を用いて表現する時に,確率積分の結果が確率の絶対連続な変更に依存せずに決まる性質が重要になることを説明し,その性質が見やすい確率積分の定義方法として,1970年代前半にMetivierやPellaumailが提唱した定義方法を紹介する.