Numerical study of Energy Functions for a 3D fluid flow

開催日時
2019/06/07 金 15:30 - 17:30
場所
3号館251号室
講演者
中井 拳吾
講演者所属
東京大学大学院数理科学研究科
概要

本講演では,3 次元流体のエネルギー関数に関して,以下の 2 つの研究を紹介する. (1) 機械学習; カオス的なふるまいを示す流体運動のマクロ変数に関する時間発展方程式を流体の基礎方程式である Navier-Stokes 方程式から解析的に導出することは困難なことが知られている. 本研究では,機械学習手法を用いて,エネルギー関数の時系列データの学習により,それを支配する時間発展方程式を構成した. (2) 流体方程式の直接数値計算; 空間 3 次元乱流にみられるエネルギーカスケード(エネルギーが低周波から高周波へ遷移する現象)のメカニズムをさぐるため,Navier-Stokes 方程式を高周波では高次ラプラシアン,低周波では非粘性に変更した方程式について考察した. この変更のもとで計算した Navier-Stokes 方程式の各波数でのエネルギー保有量は通常の Navier-Stokes 方程式の場合と類似していることが確認された. 尚,(1) 機械学習については齊木吉隆氏(一橋大学)との共同研究,(2) 流体方程式の直接数値計算については,岸本展氏(京都大学),齊木吉隆氏,米田剛氏(東京大学)との共同研究に基づく.