Arnol'd, Taylor によるコンパクトRiemann 多様体上での非圧縮流体のEuler
方程式、Navier-Stokes 方程式の導出を、幾何学的に解説する。また、幾
つかの特殊な多様体上の特殊な解について考察する。Euler 方程式に対して
は、Arnol'd の導出法から多くの不変量が存在することが分かっているが、
現状ではそれらの情報を引き出すことは困難である。これらの状況につい
ても説明する。主に3次元多様体上の幾何構造（葉層構造・接触構造）
と非圧縮流体の空間について、時間が許せばhelicity の観点からトポロ
ジーとの関連を解説する。