ゲージ理論の低次元トポロジーへの応用

開催日時
2017/12/13 水 16:30 - 17:30
場所
3号館110講演室
講演者
笹平裕史
講演者所属
九州大学
概要

3次元、4次元の多様体のトポロジーは5次元以上の多様体のトポロジーと違います。5次元以上でうまくいく証明が3次元、4次元ではうまくいかないことがよくあります。5次元以上では
Whitneyのトリックが有効ですが、4次元以下ではWhitneyのトリックが使えないというのが主な理由です。
1980年代にDonaldsonが4次元トポロジーに新しい手法を導入しました。それは、ゲージ理論に由来するインスタントン方程式の解のモジュライ空間を利用するもので、その後多くの応用が生まれました。さらに1994年にWittenによってSeiberg-Witten方程式が導入され、更に3次元、4次元のトポロジーが進展しました。
この講演ではインスタントン方程式とSeiberg-Witten方程式の主な応用についてお話します。最近の話題についても触れる予定です。