Expansive multiparameter actions and mean dimension

開催日時
2017/12/01 金 14:00 - 17:00
場所
6号館609号室
講演者
塚本 真輝
講演者所属
京都大学
概要

Mañéは1979年の論文Expansive homeomorphisms and topological dimension
で次を示した:「コンパクト距離空間$X$上に拡大的(expansive)な同相写像が存在するなら,
$X$は有限次元である.」
「拡大的」という概念の定義には一見して次元論は無関係に見えるので,これは不思議な主張に感じられる.
最近,この定理を群作用(特に$Z^k$作用)に一般化することに成功したので,それについて話したい.
興味深いのは,ナイーブな一般化は正しくないという点である.つまり,コンパクト距離空間
$X$上に$Z^k$が拡大的に作用したとしても,$X$が有限次元とは限らない.
正しい一般化は「平均次元」という概念を用いて次のように与えられる:
「コンパクト距離空間$X$上に$Z^k$の拡大的作用$T$が与えられたとする.
$T$と可換な任意の$Z^(k-1)$作用は平均次元が有限になる.」
この講演はTom Meyerovitch氏との共著論文(arXiv: 0710.09647)に基づく.