Loop homology of some global quotient orbifolds

開催日時
2017/06/26 月 16:00 - 17:30
場所
6号館609号室
講演者
浅尾泰彦
講演者所属
東京大
概要

位相空間$X$に対してその自由ループ空間とは$X$に値を持つ円周$S^{1}$上の連続関数全体がなす空間$LX = Map(S^{1}, X)$のことでありループホモロジー群とはその特異ホモロジー群$H_{*}(LX)$のことを言う。1990年代にChas とSullivan は有向閉多様体のループホモロジー群にループ積と呼ばれる積構造を発見し、さらにBatalin-Vilkovisky 構造と呼ばれる豊かな代数構造が存在することを証明した。しかし具体的な空間に対してそのループホモロジー群やループ積構造を決定することは一般に難しく重要な課題と言える。また有向閉多様体を含むより広いクラスの空間に対してストリングトポロジーを展開する研究も多くされており、Lupercio, Uribe, Xicot'encatl による良いオービフォールドへの拡張はその一つである。有向閉多様体$M$を有限群$G$によるなめらかな作用で割って得られるオービフォールド$[M/G]$に対して、その自由ループ空間はBorel構成の自由ループ空間$Map(S^{1}, M\times_{G}EG)$として定義される。講演者はオービフォールド$[M/G]$のループホモロジー群が簡単に計算できるための十分条件を発見したのでその内容について紹介する。