Rigid幾何学のミラー対称性への応用

開催日時
2015/01/14 水 13:00 - 15:00
2015/01/15 木 10:00 - 12:00
2015/01/15 木 14:00 - 17:00
2015/01/16 金 10:00 - 13:00
場所
3号館127大会議室
講演者
深谷 賢治
講演者所属
ストーニーブルック大学サイモンズセンター
概要

フレアーホモロジーやミラー対称性では,ノビコフ環という形式的冪級数環の一種が係数環として使われる.
KontsevitchとSoibelmanは2000年頃この形式的冪級数環上の幾何学と見なすことでミラー対称性のよりよい定式化が可能であろうと提案した.
その後,ノビコフ環の環論的性質やその上の「代数幾何学」(Rigid幾何学といわれるものの一種と思われる)を組織的に使えるように次第になってきて,特に,族のフレアーホモロジーをRigid analytic variety上の連接層としてて構成することが,ほぼできつつある.
(一方で,複素幾何学がわでは,Gross-Siebertらによって,log schemeとして,ミラー多様体を構成することができるようになってきた.)
それらについて,説明したい.
この構想がもたらす夢は,Rigid幾何学でファイアマン経路積分の収束を証明することである.
講師はRigid幾何学のプロではないので,Rigid幾何学についての知識はほとんど無く,したがってそれは講義中仮定されない.概正則曲線やフレアーホモロジーについては必要な程度に講義中に説明する.