generic vanishing theoremはGreen--Lazarsfeldによって1980年代に証明された新しいタイプの消滅定理で、不正則数が正の代数多様体の研究に幅広く用いられてきた。この講演ではgeneric vanishingにおけるいくつかの結果をログ標準対のログ多重標準束へと拡張できることを示す。応用として、多重標準束のgeneric vanishingが代数多様体の小平次元の計算に有効であることも説明する。また、generic vanishingにおける他のいくつかの結果は多重標準束では成り立たない例があることも紹介する。