質量劣臨界 NLS 方程式の散乱問題

開催日時
2016/05/06 金 15:30 - 17:30
場所
3号館251号室
講演者
眞崎 聡
講演者所属
大阪大学大学院基礎工学研究科
概要

質量劣臨界 NLS 方程式を重み付き L2 空間の枠組み考える. ここでは,スケール臨界である斉次重み付きノルムにおける解(の線形発展での引き戻し)の時間一様な有界性が散乱のための十分条件であることを紹介する. 証明は背理法による. もし有界な非散乱解が存在したとすると,このような解の集合においてある意味で最小となる解(いわゆる最小爆発解)として,自己相似解を構成することができる. この解について詳細に解析し,その存在を否定する. 一般的には,最小化元として自己相似解以外の可能性も考察する必要があるが,今回の設定では,時間平行移動不変性の崩壊により自己相似解のみが現れる. 本研究は,R. Killip, J. Murphy, M. Visan との共同研究に基づく.