アフィン・スーパー・リー環の指標のモジュラー性質が
どのようなものかを調べるのは難しい問題であった。S. Zwegers は
学位論文（２００３年）において，アフィン・スーパー・リー環 sl(2|1)^ の
レベル１の表現 L(Lambda_0) のスーパー指標に非正則な補正項を付加する
ことにより実解析的なモジュラー函数が得られることを示した
（S.P. Zwegers: Mock Theta Functions, ArXiv:0807.4834）。
Zwegers の方法を適用することによって，すべての basic classical
アフィン・スーパー・リー環の maximally atypical 表現について，
それらの（スーパー）指標を実解析的なモジュラー函数に拡張し，
そのモジュラー変換行列を計算することが出来る。このセミナーでは
これについて V.G. Kac との共同研究で得られた最近の成果を解説する。

なお、これは連続公演の３回目です。