数学特別講義(数理物理学)「超局所層理論と深谷圏」

Date
2020/01/27 Mon 14:00 - 16:00
2020/01/28 Tue 14:00 - 16:00
2020/01/29 Wed 10:00 - 12:00
2020/01/30 Thu 14:00 - 16:00
2020/01/31 Fri 10:00 - 12:00
Room
3号館110講演室
Speaker
桑垣 樹
Affiliation
東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構・特任研究員
Abstract

超局所層理論とは、多様体上の層をあたかもその余接束に住んでいるかのように扱い調べる理論である。もともとは微分方程式論的動機から生まれた理論であるが、表現論・特異点論などに多くの応用がなされてきた。近年、超局所層理論をその余接束(もしくはその一般化)のシンプレクティック幾何学を調べるために用いる研究が活発に行われている。特に、Floer理論や深谷圏との類似性・同値性を確かめる仕事により、理論の応用範囲も広がりつつある。たとえば、数理物理学における代数幾何とシンプレクティック幾何の双対性であるミラー対称性の証明に用いることもできる。
本講義では、これらの発展を層理論の基本的なところから始めて、解説していく予定である。