表題にあげた幾何の分野では，最近しばしばホモロジー代数の手法を用いる．そのような代数は，もともと，代数的位相幾何学ではじまり， １９９０年代以後に，いろいろな分野に浸透してきている．歴史的背景から初めて，基礎的な代数的な諸結果についてのべ，同時にそれが幾何でどのように使われるかについて概観する．代数的な部分については，自己完結的な証明をつけるが， 幾何については，証明の細部は省き，概観を説明することを主とする．

※この講義は、高度に専門的な予備知識を仮定せず、代数・幾何・解析などの分野にかかわらず広く修士課程の大学院生や学部生に開かれた講義として用意されたものですので積極的に受講してください。