幾何学的バー構成とその応用

Date
2019/06/24 Mon 15:00 - 17:00
2019/06/25 Tue 15:00 - 17:00
2019/06/26 Wed 10:00 - 12:00
2019/06/27 Thu 15:00 - 17:00
2019/06/28 Fri 15:00 - 17:00
Room
3号館108号室
Speaker
蔦谷 充伸
Affiliation
九州大学大学院数理学研究院・助教
Abstract

本講義では幾何学的バー構成の定義を紹介し,応用としてホモトピーファイバー列の構造の記述とA無限大構造のバー構成による解釈を与える.幾何学的バー構成は,代数的なバー構成の類似として与えられる空間である.ホモトピー論においては,任意の写像に対しホモトピー論的なファイバー(ホモトピーファイバー)がとれることが古典的に知られている.ホモトピーファイバーの包含写像のホモトピーファイバーもとることができるので,この操作はいくらでも繰り返すことができる.逆に「ホモトピー論的な底空間」は,いつでもとることができるわけではない.この問題について,幾何学的バー構成を用いて一つの解答を与えることが本講義の一つ目の目的である.もう一つの目的は,A無限大空間やA無限大代数とバー構成の関係を述べることである.バー構成を使うことにより,見かけ上は高次ホモトピーを使わずにこれらの対象が記述できるため,様々な応用がある.