数学特別講義(表現論)p 進簡約群の法 p 表現論

Date
2018/01/22 Mon 15:00 - 17:00
2018/01/23 Tue 15:00 - 17:00
2018/01/24 Wed 10:00 - 12:00
2018/01/25 Thu 15:00 - 17:00
2018/01/26 Fri 10:00 - 12:00
Room
3号館110講演室
Speaker
阿部 紀行
Affiliation
北大・理・准教授
Abstract

p 進簡約群の法 p 表現に関して,基本的な事柄から始め最新の状況を解説する.
主に(局所)Langlands 対応への応用を動機とし,p 進簡約群,すなわち p 進数体上定義された 簡約代数群の有理点のなす群の表現論が深く調べられてきた.局所 Langlands 対応は Galois 群の 表現と p 進簡約群の表現との間の対応の存在を主張する.もともとの Langlands 対応においては, 標数 0 の体上で定義された表現の対応が主張されており,それにあわせて長らく p 進簡約群の標数 0 の体上で定義される表現が調べられていた.その後,標数 p の体上定義された表現(これを法 p 表現と呼ぶ)の対応を主張する「法 p Langlands 対応」の概念が提唱され,それにあわせて p 進簡 約群の法 p 表現論がその重要性を増しつつある.
講義では,この法 p 表現論の近年の進展について解説を行う.p 進体のごく基本的な理解は仮定 するが,古典的な(C 上の)p 進群の表現論の知識は仮定しない.また例を中心に扱うことにより, p 進群の細かな構造論には立ち入らない予定である.