数学特別講義(偏微分方程式論) フーリエ解析と非線形分散型方程式の初期値問題

Date
2015/11/09 Mon 15:00 - 17:00
2015/11/10 Tue 15:00 - 17:00
2015/11/11 Wed 10:00 - 12:00
2015/11/12 Thu 15:00 - 17:00
2015/11/13 Fri 10:00 - 12:00
Room
3号館127大会議室
Speaker
津川 光太郎 
Affiliation
名古屋大学・多元数理・准教授
Abstract

主にKdV方程式や5次KdV方程式を例として,非線形分散型方程式の初期値
問題の適切性を示す手法を紹介します.大きく分けると,不動点定理を用い
る方法とコンパクト性を用いる方法の二つの方法があり,これらに関連して,
修正エネルギーやnormal form reductionやフーリエ制限ノルムなどの技
法が知られています.分散型方程式には熱方程式のような平滑化効果が存在
しません.このため,非線形項に微分が含まれるタイプの方程式を扱う場
合には,その特異性をどのように処理するかが困難な点です.本講義ではこ
の点に着目しながらそれぞれの手法の長所や短所を解説します.