正規射影代数多様体上の因子について、その因子がどのくらいネフでないかを表す量
が二通り定義される。１つ目はrestricted base locusであり、因子の基点集合を用
いて定義される。
２つ目はnon-nef locusであり、因子的離散付値を用いて定義される。
多様体が非特異の時、または、標数0で多様体が高々klt特異点しかもたない時には、
これら２つのlocusは一致することが示されていた。
この講演では、正標数で強F正則な多様体の上でも、これらのlocusが一致することを、
判定イデアルというイデアル層を用いて証明する。