モチーフと高さ

Date
2016/07/06 Wed 16:30 - 17:30
Room
RIMS110号室
Speaker
越川 皓永
Affiliation
京大・数理研
Abstract

 高さとは、数論における基本的な概念であり、対象の複雑さを計るものである。
Faltings は代数多様体上のアーベル多様体に対し適切な高さを定義し、
それを用いてMordell 予想をはじめとしたいくつもの重要な定理を証明した。
一方、(純)モチーフはGrothendieck によって導入された概念であり、
代数多様体のコホモロジーを理解する際の基本的対象といえる。
加藤はFaltingsの高さを一般化して、代数体上のモチーフに対して高さを
定義することを試みた。その定義を修正することでいくつかの期待される
性質を実際に証明することもできる。これらのことについて紹介したい。