MHD流における非一様電流を伴った渦層の非線形発展

Date
2016/06/28 Tue 16:30 - 18:00
Room
6号館809号室
Speaker
松岡 千博
Affiliation
大阪市立大学
Abstract

密度の異なった流体界面に衝撃波を入射させると,界面はマッシュルーム状に巻き上がる.リヒトマイヤー・メシュコフ不安定性(RMI)として知られているこの現象は,非一様乱流,プラズマ物理,燃焼現象,宇宙物理,慣性核融合等の分野において非常に重要である.本研究では,このRMIに磁場をかけたときに,界面の発展がどのようになるかを理論的に調べた.このMHD RMIは超新星爆発後の星間物質における異常磁場増幅を説明するモデルになり得ると考えられている.界面の発展を計算するために,渦層モデルをMHDに拡張し,”電流渦層”という概念を導入して数値計算を行った.初期に磁場を界面に平行にかけるとその磁場は時間がたっても界面に平行であり続けることが数学的に証明できる.ポテンシャル理論を応用することにより,このような境界条件をもった領域全体の磁場が境界磁場だけから復元できることが示された.講演では,オイラー方程式中に生じる渦層とMHDオイラー方程式中に生じる渦層との違いについても報告する.