Date
2015/05/22 Fri 10:30 - 12:00
Room
3号館152号室
Speaker
江尻祥
Affiliation
東京大学
Abstract
標数0の代数的ファイバー空間の研究において,藤田,川又,Viehweg,藤野らによって示された
半正値性定理及び弱正値性定理は,相対標準層の冪の順像の正値性に関する重要な結果である.
しかし正標数においては,これらの結果には反例が知られている.本講演では,正標数の代数的
ファイバー空間において,その幾何学的生成ファイバーのFrobenius安定標準環が良い条件を満たすとき,
弱正値性定理の類似が成り立つことを示す.またこの結果の応用として,正標数の飯高予想のごく
特別な場合を証明する.