重み付き射影空間におけるPainleve方程式

Date
2013/10/25 Fri 14:00 - 17:00
Room
6号館609号室
Speaker
千葉 逸人
Affiliation
九州大学大学院・IMI
Abstract

Painleve 方程式は,動く特異点は極のみである, という性質を持つ2階の常微分方程式である. ここではPainleve 方程式を,C^3 をコンパクト化して得られる, ある重み付き射影空間上のベクトル場として与える. C^3 の自然な座標からみて無限遠に相当するところに, いくつかのベクトル場の不動点が現れるが, その近傍の力学系的性質がPainleve 方程式の解の漸近挙動を決定する. さらに,重み付き射影空間の位相幾何学的な胞体分割が, 自然にPainleve 方程式の相空間(いわゆる岡本初期値空間)を与え, Painleve 方程式を一意に特徴づけることを示す.