L値が非消滅であるHilbert尖点形式の存在

Date
2014/04/18 Fri 13:30 - 14:30
Room
3号館152号室
Speaker
杉山真吾
Affiliation
大阪大学
Abstract

 RoyerはSerreの結果を精密化し、重さが2の正則楕円モジュラー形式の保型L関数の中心値と中心微分値の和に関する漸近公式を与えた。系としてRoyerはHecke体の拡大次数の増大度に関する評価を与えた。本講演では、講演者が以前に導出した中心値に関係する相対跡公式と、今回新しく得られた中心微分値に関係する相対跡公式を用いて、重さ6以上の正則Hilbertモジュラー形式のL関数の中心値と中心微分値に関する漸近公式を与える。また、中心値と中心微分値の非消滅やHecke体の拡大次数の増大度に関するRoyerの結果の一般化についても紹介する。この研究は都築正男氏(上智大学)との共同研究である。