On frequently-visited sites by simple random walk on a regular tree

Date
2023/12/06 Wed 16:45 - 17:45
Room
RIMS110号室
Speaker
Yoshihiro Abe
Affiliation
Tohoku University
Abstract

Erdos-Taylor (1960)は整数格子上の単純ランダムウォークが頻繁に訪問する点(thick point)について研究を行い, それ以来, 関連する研究が数多くなされてきました.
特に2次元の場合は解析が困難であることが知られており, thick pointはクラスターを形成するだろうと予想されていますが, 部分的な結果はあるものの,
詳細な性質はまだわかっていません.
最近, 2次元格子上のthick pointの研究は対数相関をもつランダム場の研究の枠組みに入ることがわかってきました. 正則木上のthick pointの研究もこの枠組みに入り,
2次元格子の場合に比べて解析しやすいことが知られています. そこで, まずは正則木上のthick pointの研究を推し進めれば, そこで得られた知見が2次元格子上の
thick pointの研究でも役立つのではないかと期待しています.
本講演では, 上記の背景を主に紹介し, 最後に正則木上のthick pointに対応する点過程がPoissonクラスター点過程に収束することを紹介します.
最後の内容はMarek Biskup氏 との共同研究にもとづきます.