Development of the modular representation theory from the symmetric group to cyclotomic quiver Hecke algebras

Date
2023/07/12 Wed 16:45 - 17:45
Room
3号館110講演室
Speaker
Susumu Ariki
Affiliation
Osaka University
Abstract

講演概要:講演後少なくとも次のふたつの基本的事実を覚えて帰っていただきたく、非専門家向けの解説を行う。

(i) 対称群の群代数は次数付代数である。
(ii)対称群の群代数は$A_{e-1}^{(1)}$型レベル$1$の円分箙ヘッケ代数である。

講演では、対称群のモジュラー表現論が、Kac-Moody リー代数の可積分加群の圏化により導入された円分箙ヘッケ代数の表現論にどう含まれているかを説明したのち、

・円分箙ヘッケ代数の既約表現の分類が柏原クリスタルで与えられること、
・アフィン型かつレベル$1$のときはFayersの不足数が表現型を制御しているように思われること(Erdmann-Nakano型定理)、
・アフィン型の場合、最高重み加群の極大重みに対応する円分箙ヘッケ代数(Fayersのcore block)の表現型が、対応する有限次元単純Lie代数の正負のルートで有向辺が重みづけされた
有向グラフを用いることで決定されること($A^{(1)}_l$型は極大重みの場合に限らず表現型をすべて決定済み)、
・アフィン型かつ暴表現型でないときはBrauer graph代数に森田同値になると思われること($A^{(1)}_l$型は証明済み)、

などや、指標公式(分解行列)研究の現状などをお話したい。
Lie理論と有限次元代数の表現論が交錯するおもしろさが伝えられたらと思う。