$\ell^p$-ハイゼンベルグ群のMCP

Date
2023/07/18 Tue 15:00 - 16:00
Speaker
Kenshiro TASHIRO
Affiliation
The University of Jyväskylä
Abstract

測度収縮性 MCP(K,N) は測度距離空間における"リッチ曲率"が下からK、"次元"が上からNで抑えられる、ということの統合的概念の1つである。この条件はサブリーマン幾何学の文脈で活発に研究されており、多様体がMCP(K,N)を満たすか、満たすとして最適なK,Nは何か、ということが主な問題とされている。
今回はサブリーマン幾何を一般化したサブフィンスラー幾何の枠組みにおいてMCPに関わる上記2問題についての話をする。具体的には$\ell^p$-ハイゼンベルグ群と呼ばれるクラスにおいて、MCP(0,N)を満たすpの条件、および各pに対して最適なNはどう記述できるかについて、測地線次元との関係を交えながら紹介する。この仕事はSamuël Borza(SISSA)との共同研究である。