Torus sum formula for an invariant related to the Chern-Simons perturbation theory

Date
2023/01/17 Tue 15:00 - 16:30
Room
6号館609号室
Speaker
Tatsuro Shimizu
Affiliation
Tokyo Denki University
Abstract

$d(M,\rho)$は3次元閉多様体$M$とその基本群の表現$\rho:\pi_1(M)\to GL(V)$の組に対する位相不変量で, $\rho$で捻られた局所係数ホモロジー群$H_1(M,V_{\rho}\otimes V_{\rho}^*)$に値を取る.$d$はChern-Simons摂動論の構成中に見いだされる量で,Lescopによって初めて定式化された.Chern-Simons摂動論において,$d$は表現$\rho$と自明表現との差を測るある種のdefectとして捉えることができる.これらの背景もあり,$d$はReidemeister torsion $Tor(d,\rho)$と関連することが期待される.実際,表現が可換表現のときには$d$とReidemeister torsionは本質的に一致することが知られている.

本講演では,Morse関数を補助的に用いることで,不変量$d$をトーラス境界を持つ3次元多様体に対し拡張する.さらに拡張された$d$が,トーラス境界での多様体と表現の貼り合わせに関して,ある種の和公式(トーラス和公式)を満たすことを示す.この和公式はReidemeister torsionに関するトーラス和公式の焼き直しとなっており,$d$とReidemeister torsionの関連を示唆するものである.

本講演は北野晃朗氏(創価大理工)との共同研究に基づく.

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