Bar-Natan ホモトピー型の構成

Date
2022/05/10 Tue 15:00 - 16:00
Speaker
Taketo Sano
Affiliation
Riken
Abstract

2000年,Khovanov は Jones 多項式の圏論化として Khovanov ホモロジー を構成した.2014 年に Lipshitz-Sarkar はさらに Khovanov ホモロジーの空間的実現である Khovanov ホモトピー型 を構成した.Khovanov ホモトピー型は空間(有限 CW スペクトラム)であって,その被約コホモロジー群が Khovanov ホモロジーを復元する.Khovanov ホモロジーにはいくつかの変種があるが,これらに対してもホモトピー型が構成できるかどうかは未解決であった.講演者は 2021年 の論文で,変種の一つである Bar-Natan ホモロジーに対して,その空間的実現である Bar-Natan ホモトピー型 を構成した.当講演ではこの構成の概要を話し,今後の課題として Bar-Natan ホモトピー型を用いた Rasmussen 不変量の空間的持ち上げについても触れる.