測度距離空間の列の相転移性質

Date: 
2015/05/26 Tue 15:00 - 16:30
Room: 
Room 609, Building No.6
Speaker: 
小澤龍ノ介
Affiliation: 
京都大学
Abstract: 

測度集中とは測度距離空間上の任意の1-Lipschitz関数が定数関数にどれくらい近いかを研究する分野である.
Gromovはこの測度集中のアイディアを基にオブザーバブル距離とよばれる二つの測度距離空間の間の距離を導入した.
この距離の特徴的な性質としては次元が無限大に発散するような空間列の極限を捉えることができることである.
例えば半径1の球面の列は次元を無限大に発散させた時にオブザーバブル距離で1点測度距離空間に収束することが知られている.
本講演では測度距離空間の列に対して次の3種類の状況を考える.
(1) 1点測度距離空間に収束する.
(2) 空間がバラバラに砕けていき, 互いのピースの間の距離が無限大に発散する.
(3) ある一般化された測度距離空間に収束する.
球面の場合には半径のオーダーにより(1)・(2)・(3)のいずれかの現象が起こる.
本講演ではどのような空間列(コンパクトなリーマン多様体など)がこのような現象を持つかを紹介する.
なお, 本講演は塩谷隆氏(東北大学)との共同研究に基づく.