Strong instability of standing waves for nonlinear Schr\"{o}dinger equations with a delta potential

Date
2014/11/12 Wed 16:30 - 17:30
Room
3号館110講演室
Speaker
Masahito Ohta
Affiliation
Department of Mathematics, Faculty of Science Division I, Tokyo University of Science
Abstract

デルタ関数をポテンシャルとして含む空間1次元の非線形シュレディンガー方程式を考える.この方程式の定在波解は双曲線関数を用
いて具体的に書き表すことができる.そのため,方程式はスケール不変でないにも関わらず,角振動数をパラメータとする定在波解の族の
エネルギーや電荷のパラメータ依存性を具体的に計算することができ,定在波解の軌道安定性と不安定性を完全に分類することができる.
ここで,定在波解以外の解,例えば,定在波解に小さな摂動を加えた関数を初期データとする解は具体的に書き表すことはできないことに
注意する.そのため,そのような解の定性的な性質を調べることが重要となる.この講演では,軌道不安定な定在波解の近傍から出発した
解が,定在波解の近傍から出た後,有限時間で爆発するための条件について考察する.このとき,定在波解は強不安定であるというが,今
回得られた強不安定性の十分条件と軌道不安定性に関する従来の条件との関係を数値的に調べ,関連する問題を紹介する.