シンプレクティック特異点とKaledin予想

開催日時
2025/11/05 水 16:45 - 17:45
場所
3号館110講演室
講演者
並河良典
講演者所属
京都大学
概要

シンプレクティック特異点は代数幾何や幾何学的表現論で重要な働きをする. その典型例として, 複素半
単純リー環のべき零軌道の閉包(の正規化), トーリック超ケーラー多様体, 箙多様体などがあげられる. こ
れらの例はすべて自然なC∗-作用をともなって現れる. 約20年前に, D. Kaledin は, 全てのシンプレクティック特異点は, 錐的(conical) であろうと予想した. この予想は長い間, 手つかずの状態だったが, 最近,
尾高氏との共同研究で部分的な解決がなされた. 講演では, この話題についてお話ししたい. 証明のアイデ
アは, 複素微分幾何のDonaldson-Sun 理論と, シンプレクティック特異点のポアソン変形を組み合わせる
ことにある.

大談話会
15:10-16:10 Benoit Collins 先生のご講演
16:10-16:45 Tea Break
16:45-17:45 並河 良典 先生のご講演