事業内容

スーパーグローバルコースとその修了要件

京都大学の数学系スーパーグローバル大学創成支援事業では,数学系スーパーグローバルコースを設置し,27年度に最初の修了者3名が誕生し,28年度から本格的に登録を開始しました.当面は,授与する学位は「京都大学博士(理学)」とし,学位記に加えて,審査を経て「数学スーパーグローバル修了認定書」を交付します.

数学系スーパーグローバルコースの修了要件は以下のとおりです:

  1. (1) 外国の大学または研究機関において,原則として通算で3ヶ月以上の期間にわたって博士学位論文に係る研究を行ったこと(修士課程も含む)
  2. (2) 外国の大学または研究機関の研究者を副指導教員とし,その副指導教員から博士学位論文に係る研究指導を受けたこと
  3. (3) 博士学位論文審査において.副指導教員から査読を受けたこと
  4. (4) 所定の講義について2単位以上(単位相当分を含む)を取得したこと

【2021年度および2022年度博士後期課程入学者について】

従来のスーパーグローバルコース修了要件は上記のとおりとなっていますが、コロナ禍においては、実施が困難であった要件もあることから、上記(1)と(4)の代替として下記の特別措置を講じます。

【特別措置】 レポート作成や講義録作成(1単位)、KTGUオンライン集中講義(1単位)、KTGU数学特別講義(1単位)、学部セミナーのチューター(1単位)これらを組合せて5単位相当以上を取得。

(1)の海外渡航については、要件に満たない日数であっても特別措置により考慮する場合があるので、ご相談ください。

注意:

  • 副指導教員は数学系ユニット会議と理学研究科会議で承認されることが必要
  • 所定の講義とは特別招へい教授などによる特別講義や今後,開講予定の科学英語講義を含む講義である
  • 単位相当分とは,博士後期課程学生が受講して合格した場合のことを指す

講義

スーパーグローバルコースでは,1ヶ月以上滞在する特別/特任招へい教授には1単位の集中講義として特別講義または基礎講義をお願いしています.特別講義は最先端の研究を解説する大学院レベルの講義で,原則は講義をビデオに収録して公開しています.また大学院生などによる講義録を作成することもあります.基礎講義は主として学部4年から大学院修士レベルの講義です.この他に,学部生向けに1回程度の入門講義を行っていただくこともあります.

今後の予定およびこれまでに行われた講義については特別講演あるいは集中講義または研究集会のページ、動画は マルチメディア のページをご覧ください.

共同学位指導

博士後期課程において,海外大学などから招へいして京都大学で雇用する特別招へい教授などの優れた海外研究者を副指導教員として,京都大学の正指導教員と共同で博士の学位の研究指導を行います.

研究指導は,京都大学もしくは海外副指導教員の所属大学において行うほか,必要に応じて電子メールや遠隔会議システムなどを利用して随時,行なわれます.

学位審査には,原則として,京都大学の教員だけでなく,海外副指導教員も調査委員会に加わります.

これまでの修了者についてはスーパーグローバルコース修了者の一覧をご覧下さい.

科学英語特別講義

本コースでは数学・数理解析専攻の大学院生を対象にし,数学のアイデアをどのように英語で表現するかに焦点を当てて英語の講義が行われます.このコースを受講することで,個人的な議論や論文の内容に関する議論を通して英語でのコミュニケーションの経験やルールに関する知識を獲得すると同時に,数学の学術論文誌で要請される英語記述力の基礎を身につけることができます.

本コースは,数学・数理解析専攻の全ての大学院生(人数が多い場合は修士課程学生を優先)に向けて開講されており,所定の評価基準をクリアして合格すれば,1単位が与えられます.なお,本単位はスーパーグローバルコース認定の単位として認定されますが,受講にあたっては必ずしもスーパーグローバルコースに登録している必要はありません.ただし,人数が多い場合は博士後期課程進学希望者を優先します.

学生海外渡航支援

スーパーグローバルコース登録者は,海外副指導教員から研究指導を受けるため,あるいは副指導教員候補の海外研究者を訪問するために,海外渡航の旅費・滞在費を補助しています.希望者は自分の指導教員に相談して下さい.

これまでの実績は海外渡航支援実績のページをご覧下さい

吉田塾

スーパーグローバル大学創成支援事業の数学系ユニットでは,主として理学部1回生で数学に興味を持つ学生を対象として,数学入門合宿と連続講義を行っています.

吉田塾・数学入門合宿

毎年8月末〜9月上旬ごろに2泊3日の日程で,京都府立ゼミナールハウス(あうる京北)で20名程度の参加者で合宿をおこなっています.毎回,二名の講師がさまざまな数学の話題について入門的な講義を行い,それに対応して用意された様々な難易度の演習問題を参加者全員で解いて皆の前で発表します.

普段の大学講義より一歩進んだ内容が講義される,まさに朝から晩まで「数学漬け」の三日間です.また,2日目の夕食時にはバーベキューが行われ,講師の先生やTAとして参加する大学院生の先輩とふれあえる貴重な機会になっています.毎年7月ごろに希望者の募集が行われています.

吉田塾・連続講義

吉田塾・数学入門合宿の講師の先生による4コマ程度の連続講義です.後期(10月〜1月)に数学教室で行われています.連続講義では時間の関係で入門合宿では踏み込めなかった数学的な詳細が講義されます.入門合宿に参加した学生もしなかった学生も参加できます.

学部セミナー

スーパーグローバルコースに登録している大学院生がチューターとして,主として理学部1,2回生を対象に行う数学の専門書の輪読形式のセミナーです.毎回様々な数学分野の専門書が提示され,学生の興味に合わせて輪読するテキストを決めています.毎年5月頃に学生の参加募集が行われます.

2023年度

※※グループが1つ追加されました。
グループ概要、テキスト案を差し替えましたのでご確認お願い致します。
すでにご応募いただいている方で追加グループを希望の方はその旨記載しご連絡ください。

KTGU学部セミナーを、7月から開始する予定です。

参加を希望される理学部1・2回生は、6月9日(金)までに、「氏名」「学年」「メールアドレス」「参加を希望するグループ(希望順に3つ程度、複数に参加希望の場合はその旨を明記)」を記載し、タイトルを「学部セミナー参加希望」として数学事務室(jimushitsu@math.kyoto-u.ac.jp)までお送りください。

グループ一覧は『2023年度学部セミナー グループ概要』を、各グループのテキスト案については 『2023年度学部セミナーテキスト案』をご覧ください(実際に使用するテキスト、開催時間等は各グループの参加者とチューターでご相談いただきます)。

応募締切後に、希望に沿ってグループの振り分けを行います。グループごとの参加希望者数に偏りがあった場合は、必ずしも第一希望のグループに配属されるとは限りませんのでその場合はご容赦ください。

なお、セミナーは原則、対面実施を予定しております。

過年度の開催実績

過年度については事業活動のページをご覧ください.

学生談話会

数学系ユニットの活動の一環として,大学院生の間の研究交流を促進するため,以下の要領で学生談話会を催します.

  • 談話会の言語は基本的に日本語とします.
  • 講演者には,数学の様々な分野の学生向けに入門的な講演をお願いします.
  • 参加者には,講演の途中も随時,積極的な質問を奨励します.
  • 講演者には「もし質問が無ければ1時間程度」の内容でお願いしますが,実際の終了時刻は定めません.
  • 対面形式での開催とします.

上記の趣旨にご理解とご協力を頂けるなら,大学院生でなくてもご参加頂けます.学外の方が参加する際は, 以下の参加申請フォームへの登録をお願いします. また,スーパーグローバルコース登録学生に対しては,学生談話会への出席がコース修了要件の一部として考慮される場合があります.修了要件についてはこちらを参照して下さい.

世話人: 加藤 毅, 赤池広都, 大川領
学生談話会についてお問い合わせは赤池(akaike.hiroto.6f(at)kyoto-u.ac.jp)、大川領(ohkawa.ryo.6s(at) kyoto-u.ac.jp )が承ります.