数学のジャーナリスト・イン・レジデンス (JIR) プログラム
Journalist in Residence in Mathematics

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NEWS:
JIR 2013

ジャーナリスト・イン・レジデンスも4年目を迎えました。これまでの参加者と受け入れ研究者 の間の連携も生まれ、プログラムを継続することの意義を実感しています。

「数学を伝えることは難しい」というのがプログラムの出発点でした。しかし、今では 少し違う実感を私は持っています。確かに数学を伝えるのは易しくないのですが、科学・技術 に関するだけでも、伝えるのがもっと難しい分野や業績があるとも考えるようになりました。

数学を伝えることの難しさの本質は、その抽象性です。しかし、それ以外にも多様な 側面があります。それに応じて、いろいろな切り口が 数学の最新成果を伝える場合にもあるはずです。

数学をいかに伝えるかについて、具体的な試みを積み重ねることにプログラムの焦点は 移ってきていると感じています。プログラムのこれからの数年に新しい期待と希望を 感じています。

藤原耕二 (2013年6月)


2012年度 JIR

数学と社会の双方向的なコミュニケーションの確立と 拡大のために、その担い手に実践の場を提供することを 目的として、ジャーナリスト・イン・レジデンス(JIR)を はじめました。 具体的には、広い意味でのジャーナリストの方に、一定期間、 数学教室・研究室に滞在してもらい、自由な取材、執筆活動を 行ってもらうものです。

プログラムを2年間行い、のべ14人の方が、のべ17箇所の機関に 滞在し、プログラムは軌道に乗ったと考えています。受け入れ機関、 参加者の方をはじめ、興味を持ってくださった方、ご助言・情報を提供して 下さった方々に深く感謝します。 それぞれの専門分野における高度な知識を持った研究者が果たす 社会的な役割の重要性と、現状における不十分さは、 東日本大震災でも、いっそう明らかになりました。 大学に所属する数学者へのアクセスのハードルを下げるという点にも、 プログラムは貢献したと考えています。

プログラムは3年目を向かえ、参加者を募集中です。 より多くの分野から、よい参加者を得ることがプログラムにとって 重要だと考えています。 日本においては、大学入学時における文系・理系のコース分けが 行われ、それが固定化する傾向がありますが、 このような単純な区別は、諸外国ではあまり聞かれません。 実際、高度な「知識社会」においては、より細かい 専門性が必要であり、また、大学4年間の学習だけで一生の 知識と技能を獲得するのは到底、不可能です。

このような状況で、再教育の機会と環境が重要となりますが、これは、 これからの大学が果たすべき大きな社会的機能だと考えます。 それぞれの経験に基づいて、さまざまな動機や必要性から 数学への興味をもたれた方に、有益な場のひとつを JIRが提供できれば幸いです。(2012.4.30)

藤原耕二
kfujiwara@math.kyoto-u.ac.jp (@を@に変えてください)
京都大学 理学研究科 数学専攻

なお、このプログラムは 日本数学会、 数理科学振興ワーキンググループ から企画の調整などの支援を受けています。


アーカイブ (JIR参加者の方へ。プログラムの成果を発表するときは JIRによることをクレジットをして下されば幸いです)

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